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保育園バッグを作る?買う?オーダーメイド ?【作り方・製図など】

投稿日:2020年03月10日 更新日:

学生時代のお友達から保育園バッグの発注を頂いた。

保育園バッグを作るのは2度目。保育園バッグというと何か特殊な響きもあるが、基本的にはスタンダードなトートバッグだ。その都度、発注主の希望に応じて大きさや仕様を決める。

今回の記事では、作り方そのものよりも前段階にあたる仕様の決め方や製図などに焦点を当てて書いてみることにした。

そしてさらに忙しいお母さん方に代わって、保育園バッグを作ることそのものについてもちょっとだけ考えてみたい。

お友達もそうだったが、そもそも保育園バッグを作るか買うかオーダーメイド で悩むお母さん方が多いと想像したからだ。

保育園バッグを作るにはミシンが必要

昭和のお母さんというと、ミシンを持っているものだった。私の母親も例にもれずそう。私の母親よりさらに上のおばあちゃん世代(昭和一桁生まれ以前くらい)になると家族の服や日用品を作るもの普通だった。

しかし2020年現在、ミシンなんて無用の長物だ。

そんなものを持っておくより、ルンバを買うか乾燥まで全自動で行ってくれるドラム式の洗濯機を買った方がよっぽど生活に役立つ。

ミシンを持っている私が言うのだから間違いない、断言してしまえる。なんなら過去にこんな記事すら書いた。

トートバッグは作るよりも買った方がコスパ◎【残念なお知らせ】

そして私のお友達も例にもれず、ミシンを持っていない。そもそも公認会計士の彼女にミシンなんて必要ない。

しかし作ることへの義務感が多少あったようで、手縫いでやってみようかとも思ったらしい…。

保育園バッグ入手の3つの選択肢

数年間使えるような保育園バッグの強度を考えると手縫いでは難しい。

もちろん手縫いという制限の中で、強度を上げるような方法もなくはないが現実的ではない。

そうなってはじめて次の3択に絞られる。

 

・ミシンを買って保育園バッグを作る

・オーダーメイド する

・既製品を買う

 

ミシンをお持ちであれば、作るのもそんなにゴールが遠くないように思う。しかしこれから買って作り方を調べて…と考えると忙しいお母さんにはとても難しい。

その逆に既製品でちょうどいいものがあり、そこそこ気に入るならば、それに越したことはない。しかし私のお友達がそうであったように、保育園バッグというのは案外細かく仕様を指定してくる。

既製品から探すのは困難。これくらい…とかの指定ではなく、36cm×10cm×26cmと言い切ってくる強気さがスゴい(笑)。昭和の名残か…。

というわけで、お友達(以後Aちゃんと呼ぼう)も私にオーダーしたわけだ。

好きな布地で作る保育園バッグ

保育園バッグのサイズオーダーはcreemaminneなどのハンドメイドのマーケットプレイスでもよく見かける。しかし布地の選択肢は限られていて、既製品に近い感覚すらある。

Aちゃんが重視したのはきっと、自分のセンスで生地を選びこの世に1つしかないものを手に入れるという体験の方だったのだと思う。

ムーミンの生地へのこだわりもあった様子。

黄色のムーミン柄の生地とピンク色の持ち手の部分はAちゃんの好みとセンスで選び、郵送してもらった。

ムーミン柄の生地だけでは強度が少々不安なので、似た風合いと色のトーンの生地をこちらで用意。LINEで「裏地側にポケット付けとく?」と聞くと「じゃあよろしく〜」とのこと。

保育園バッグの簡単な製図を描いてみる

製図というほどの大げさなものではないが、指定のサイズに仕上げるための展開図を描いてみた。

保育園バッグ_型紙

(縫代1.0cmも含んだ寸法を黄色いマーカーでチェックしてある)

直線のみなので型紙は作らず、布地を測ってチャコペンシルで線を引きそのまま裁断する。

表地と裏地を合わせて、ぐるっとバイアスで処理してしまおうという、仕様としては簡単だが縫うのには少々技術が必要な方法になった。

ミシン初心者の方ならば裏地を付けるという、まどろっこしいことはオススメしない。

そしてトートバッグの作り方が詳細に説明してあるのでこちらの記事の方をオススメする。

トートバッグの作り方【型紙図あり】

裏地を付けないため厚みのある生地を選ぶ必要があるとは思うが、こちらの方がシンプルで縫いやすいと思う。

裁断から縫い方までの流れ【中級者向け】

ここからは写真を中心に流れをご説明する。普段は初心者の方でも見ながら縫えるように詳細な写真と手順を載せているが、今回は中級者向けアイテムなので詳細は省いて流れを追う感じだが、あしからず…。

多くの方には、「こんなふうに作るのね〜」と読み流して頂ければ幸いです。

裁断が終わったところ。裏地の処理に使うバイアスは表地から切り出した。

「バイアスなにそれ?」という人のために、過去の記事もあわせてオススメ。

バイアスを作ろう!取り方・はぎ方・使い方

そして表地から縫い始める。

まずはつなげる工程から。

上下関係のない柄であれば、この工程を省けるのだがムーミン柄は上下が決まっているので、前から見ても後ろから見てもムーミンが逆立ちしないように方向を合わせておく必要がある。

先ほどの製図もこの寸法分は入れずに、シンプルに描いてある。構造上は全く必要のない縫い目だが柄のために必要な工程。

そして裏地にポケットを縫い付ける。表地と合わさってしまうと縫えなくなるので、このように先に縫い付ける。

縫いついた後、側面の生地を縫い付けて組み立てていく。

直角を縫うというのは少し慣れが必要なので、このマチの付け方はやはり中級者向け。

ここでミシンでの縫い方を極めたい人のために1冊本をご紹介。

基礎の基礎をうたいながらも深い内容。 この本は私が「もっと早く出会っていたかったー」と思った内容の本で、直角も含め応用範囲も広い縫い方が網羅されている。

私が何度も試しながらやり直した時間は、この本があれば一発で答えに辿りついていたことだろう…。やはりAmazonでの評価も高い。

直角のところの縫い方の写真を撮り忘れたので完成図のみをお見せする不親切さを許してほしい。そして今回は表地と裏地を一気に縫うという荒技をやってのけてみた。

バイアスで後ほど処理するので今回はこの荒技が通用するのだが普段はあんまりしない方法。

表側から見たらこのような感じ。既製品でも表地と裏地を一気に縫ってバイアス処理された製品をよく見るが、あれはおそらく専用ミシンによってなされたもの。仕上がりもキレイで丈夫だし、やっぱ量産品はつよい。

またポケット同様に表地に縫い付けていたものがある。

名札だ。ワッペンを使ったり、白い布地にサインペンで書くという指定があったりと様々らしいが、この工程も一番はじめに済ませておくもの。

今回は「白い生地で」という保育園側の指定があったので、このようなアイロンで折ったものを縫い付けた。

開き口の部分と持ち手を付けて保育園バッグ完成

開き口の部分に持ち手と同じ素材を使うのは発注者Aちゃんからのご指定。

確かに強度と見栄えが同時にUPするので、とても良い方法だと思った。普段は共布で持ち手を作ることが多いので、実は初めて既製品の持ち手を使った。

作ったあとで、表地の花の色を持ち手と合わせてコーディネートしたんだなぁと。なんとも彼女らしい可愛い配色だ。

中身をパクッと開けるとこのような感じ。

バイアスでの仕上げは手間が少しかかるものの、やはり見た目がかわいいと自画自賛。

ちなみに過去に作ったトートでバイアスでない仕上げだとこのような感じ。

使用感が出ているのもあるが、全体にシャキッとしない印象になる。

バイアスでの仕上げは縫い目の部分が硬く仕上がり、骨組みのような役割をするのでシャキッとしたトートバッグになる。

手作りの意味って?

千葉に住むAちゃんから届いたよとのLINEをもらった。気に入ってもらえたようで嬉しい。

それから数日して保育園バッグのことは忘れていた。

しかし、ちょうど春めく季節だからか彼女の選んだ優しいピンクと黄色の配色が頭に残っている。

そして道を歩いていた時、思い当たった。

 

夏祭りに一緒に行った時の彼女の浴衣姿!!!

 

家に帰って最近整理した写真のフォルダ「2006年頃」を開けた。

当時はスマホはもちろんなくデジカメも持っていなかったので、友達が撮ってくれたものをデータで貰ったものだった。

向かって左が私で、右がAちゃん。

浴衣と帯の配色がこの保育園バッグと同じなのだ。

・・・

ここ十数年はお互い環境も変わり、前ほど共通の話題もなくなっていた。

千葉と兵庫県で離れて暮らしているし、そもそも忙しい彼女との連絡は年に数度あるかないかだった。

疎遠ってやつ…。三十路半ばになるとそう珍しいことでもない。

しかし何かあれば互いに連絡をとる縁みたいなものはあって、細く長く続いてきた関係。

そんな細いけど強い縁みたいなものを、この写真を見て改めて彼女に感じた。

このあと彼女にLINEでこの写真をニヤニヤしながら送る。反応が楽しみ。

彼女はきっと、浴衣と保育園バッグの配色が一緒だということに気づいていない。

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