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【天然】紅花から作られる口紅に感動【色素】

投稿日:2018年10月31日 更新日:

当ブログでは主に縫い物のHow toをご紹介する事が多いのですが、今回は感動してしまった化粧品のお話です。

化粧品と言えども、通り一遍のものとは違い口紅…それも山形の紅について…。

私は縫い物をする延長で染物にも手を出すのですが、その過程で様々な染料とも出会います。

そんな中、山形の紅とも出会ったのです。早速どんなものかをご紹介します。

こちらが山形の紅や!!

タイトルでは思わず関西弁になりましたが、百聞は一見に如かず…

こちらがその山形の紅です。

と言いましても、この画像では何のこっちゃ分からないですね。この紅の正体を分かりづらくしているのは、この謎めいた玉虫色の輝きではないでしょうか。また通販で届いてすぐの撮影のため、ラップが貼ってあります。

使いかけの画像だと、玉虫色の奥から艶やかな紅色が見えます。

このように本物の紅は濃い部分は玉虫色に輝き、薄い部分はほんのり優しい桜色になるのです。

私は以前、口紅というと何かの塊が容器に入っているイメージを持っていました。

が、こちらのように本物の紅はハケで塗り重ねられ、それを筆に少しとるだけでも驚くほど発色するのです。

深い紅色から薄い桜色まで色味の調整が可能ですが、塗り込んだ最終形はこの画像のような玉虫色の輝きです。

江戸時代の芸者さんはこの貴重な紅を塗り込んで、玉虫色に輝かすのがステータスだったとか。現代人の私は、そんな勿体無い使い方はようしませんが…!!

(気になる人は「深川の雪」で画像検索あれ…。そんなオシャレな芸者さんの浮世絵が見れます)

口紅としての使い方

筆を水で濡らし、軽く水を切ります。

紅をすくい取ります。イメージとしては、水分で溶かす感じ。

そして唇にのせます。

濃くしたい場合はこの工程を繰り返すか、筆に水分を多めに含ませ紅をたくさんすくうと良いです。

普通の口紅の場合「塗る」という言い方が今では普通ですが、紅花の口紅の場合は「点す」(さす)と書くのが正しいようです。

言い慣れませんが、私も「紅を点す」というフレーズを使っていきます♪日本昔話みたいで風情がありますね〜。

何故、山形の紅を口紅として使うの?

お高いのに…。

そうなんです、口紅としては少々お高めの価格。そこそこケチの私が買うには以下の3つの理由があります。

肌に害がない

紅花からとれた貴重な紅を選ぶ1番の目的であり、理由の9割を占めていると言っても良いくらいです。

私も若かりし日は普通の口紅でも大丈夫だったのですが、30を過ぎたあたりからケミカルな口紅を使うと唇の皮がむけてしまうように。

そこで「ミネラルメイク」と呼ばれるような、成分が優しめの物に切り替えました。

しかし「肌に優しく」ても完全な無害ではなく、落ちやすいなど使用感もイマイチと感じつつ使っていました。

そして、最後に辿り着いたのが山形の紅だったのです。

紅花から作られた口紅は成分がシンプルで、その他多数の現代の化粧品とは一線を画す存在です…!

あくまで私の使用感ですが、紅を点すと唇の荒れも治るような気がします。

漢方で紅花は血行促進の作用を持つというので、その事が関係するのかもしれません。

自然な発色

紅花の色素は点す人によって発色が違います。

使い始めの頃は発色の違いが不思議だったのですが、何回か使用する内に唇の水分量の違いではないかと思うようになりました。

同じ人間でも日によって発色が違うのです。

唇が潤って水分量が多い時にはよりクリアで明るい発色、ちょっとカサついている時には少し暗く鈍い発色…になる気がしています。

また薄く点す事も、濃く点す事も調整可能ですので、控えめから華やかまでイメージの幅が広いのです。

普通の口紅でも塗る濃さによって調節は可能ですが、紅花の場合は薄め〜濃いめまでの印象が、より大きく違うと思うのは気のせいではないはず。

染物を少しかじった経験から分析してみると、化学染料よりも天然染料の方が「深み」や「親しみ」を感じやすいのです。

天然染料は化学染料と違い、成分に均一じゃない多様性があるからこそ、見る人ホっとさせる何かを醸し出すのでしょう。

落ちにくい

意外かもしれませんが、ミネラルの口紅よりも、そしてケミカルの口紅よりも落ちにくいです。

例えば食事をした後にも、ちゃんと紅色が残っています。

それはやはり「塗る」のとは違い「点す」からです。

点すというのは染めている感覚に近いものがあり、濡らしたからといって流れ落ちるものでもありません。

塗り直しの必要が少なく、長持ちするので案外コストパフォーマンス良しなのです。

買えるところ

いよいよ買えるところについてご紹介します。

結果からお伝えすると、楽天市場で簡単に買えます。しかし、私は遠回りをしたのでそちらの経緯も一応ご紹介しておきます。

私が買ったのはこちらのリンク先の、

紅花総合商社あいあい

というところ。ネットサーフィンをしていた結果、こちらが一番安価だったからです。

価値のあるものとは知りながら、一番安い場所から買いたい消費者心理も否定できません…。

ショッピングカートに追加はできるものの、購入の段階まで進めない仕様になっています。…何故?!

それでも諦めきれない私は、問い合わせ先に電話しました。

すると山形弁のおばちゃんが対応してくださり、

ただ今品薄中との事で、入荷まで3〜4週お待ちあれとのこと。また価格はHP掲載時より値上げが入ったとのこと、送り先や支払いのことetc…

と、全て電話で注文が完了しました。

山形弁も聞けたので、値上がりもあるし届くまで時間がかかるものの、何となく得をした気分になりました。

こちらの紅花総合商社あいあいさんから購入の場合は、

口紅代6480円+代引き手数料350円+送料980円(兵庫県の場合)

=合計7810円でした。(2018年5月現在)

楽天市場にありました

灯台下暗しとはこのことです。私は楽天市場をよく利用するのですが、購入後に紅花総合商社あいあい以外にも取り扱っている事に気付きました。

価格も同じくらいです。

生産者さんに近いところから直接買った方が良いような気もしますが、何せショッピングカートが機能しないので、こちらが便利でしょう。

山形弁を聞きたいなら別ですが…。

また現在(2018年12月)もショッピンカートが機能していないので、理由があってシステム止めたままなのかもしれません。

そこで持ち運び用の方は、楽天市場から買う事としました。

2つも持つのは贅沢かと思ったのですが、箱の状態で持ち運んでいて不便を感じたので、こちらも思い切りました。

容れ物が陶器なので、持ち運んでいる内に箱から飛び出して割れるのを恐れつつ使っていましたので…。

しかも紅花で染めたシルクの巾着付き。届くのが楽しみです。

因みに、内容量として多いのは据え置き型(蓋なし)の鏡台用です。

私の電話対応してくれた山形のおばちゃんが、おっしゃっていました。

紅花の口紅についてもっと知りたい人は…

買える場所までご紹介したので十分ではありますが、紅花への思いが絶えないのでもう少し紹介したいものがあります。

染物をかじる中で紅花と出会ったと先述しましたが、実はもっと前にも出会っていました。

それは…

おもひでぽろぽろ

金曜ロードショーでも何年かに1度放送するジブリのアニメです。

1991年の作品なので最近はあまり放送していないのかな…。

90年代に小学生時代を過ごした私は、何度かテレビでおもひでぽろぽろを観ました。

あらすじをざっと説明すると、

都会生活にお疲れ気味のOLが山形の田舎へ遊びに行き、農作業を手伝ったりしながら色々見聞きしつつ、自分の過去を振り返りつつ未来を模索する物語です。

あらすじの説明が雑ですが、観た事がある人も多いと思うので…。

また小学生だった私にとって、お疲れ気味のOLの気持ちなど理解や共感できるはずもなく。

そして印象に残っているのは、紅花を収穫してから口紅になるまでの生産過程が克明に描かれているシーンでした。

そのシーンを見ていたから山形の紅が遠い憧れとして、記憶の隅にあったのです。

今年(2018年)お亡くなりになったおもひでぽろぽろの監督;高畑勲さんですが、映像へのこだわりは尋常じゃなかったそうです。

山形の紅も、きっと相当な取材を重ねてアニメーションに落とし込んだのだろうなぁと、大人になった今なら想像できます。

時代の流れで無くなってしまうかもしれない美しいものを、残し伝えておきたかったのだろうと。

おもひでぽろぽろの「おもひで」は主人公の過ぎ去った少女時代という捉え方が通常でしょう。

しかし物語の主題と同じくらい強いテーマ性を持って絵ががれた口紅の生産風景は、土地に染み付いた「おもひで」としてジワジワ伝わるものがあるのです。

もしかすると高畑勲監督も意図的にそんな「おもひで」を伝えたのではないかと、亡くなってしまった今、好き勝手に推測してみました。

紅ミュージアム

こちらの株式会社伊勢半本店は、充実したHPと南青山にオシャレ〜な実店舗兼ミュージアムを持つ、江戸時代から続く老舗です。

山形の紅を探すネットサーフィンの途中で見つけました。

HPには美しい動画にて紅の点し方の紹介があるので、一見の価値は大いにアリです。

むしろ使い方はこちらの動画で見た方が何倍もわかりやすいでしょう!笑

初めから言え…という声が聞こえてきますが…。

話を戻しまして…

ま東京に訪れた際には、紅ミュージアムにも立ち寄りました。

平日に行ったからかもしれませんが、親切な女性スタッフに案内いただき、貴重な紅花の口紅まで試し点ししてくれました。

恐縮しました。

ここで販売されている口紅は有田焼の容器に入って、いかにも高価ですので大切な場面での贈り物などには良いでしょうね…!(汗)

私は自分用にそんな高価で高貴なものを買う理由もなく、紅花茶だけ2袋買ってミュージアムを後にしました。

因みに紅花茶は飲むのポカポカして、冷え性の人には良いと思います。

通りで養命酒にも紅花は入っている訳ですね!…納得。

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